不妊症の治療方法

AID(非配偶者間人工授精)

ご主人の精子では妊娠が不可能なため、ご主人以外の精子で人工授精を行う治療法です。
AIDで生まれた子供は、正式に「ご夫婦の子供」として認知されます。
AIDは、生まれてくる子の「出自を知る権利」などに対する十分な理解が必要なため、カウンセリングを行い、支援体制が整っているかなどを確認できてから行うことができます。
治療方法は人工授精と同じです。
提供精子は、精液で感染する感染症(エイズなど)を防ぐため、凍結保存することが義務づけられています。

AIDを受けるご夫婦は、以下のような方々になります。

  • 当院でのMicro-TESEで精子および精子細胞が見つからなかった
  • 他施設でのMicro-TESEで精子および精子細胞が見つからず、当院での再検査を希望しない

AIDをお考えのご夫婦に知っていただきたいこと

  • なるべく早い段階で生まれた子供に「父親が違うこと」を告知すること
  • 提供者の個人情報(氏名・住所など)は、プライバシー保護のため一切知ることはできないこと
  • ご夫婦それぞれの両親にAIDを受けることに対して了解を得ること(原則として反対意見があれば治療は行いません)
  • AIDの妊娠率は23%と非常に低値であること

提供精子について

精子提供者は、当院での治療によって出産したご夫婦の中からボランティアとしてご協力いただいた方のみとなっております。
また、近親結婚を避けるために治療に用いるのは1回のみと限定しております。
その他、提供精子には以下の条件があります

  • 感染症の検査結果がすべて陰性である
  • ご本人に明らかな身体的な欠陥が認められない
  • 男性側のご両親・親族に明らかな精神疾患が認められない
  • 男性側のご両親・祖父母の家系に明らかな遺伝性疾患が認められない

精子の選択方法

精子の選択基準は「血液型をあわせる」ことのみとなっております。
海外には、「精子バンク」のカタログから髪の毛や目の色、体格などを考慮して精子を選択することが可能な国もありますが、日本では細かい条件を指定することはできません。

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