不妊症の治療方法

卵管内移植

卵管内移植受精卵を子宮内にではなく卵管内に移植する治療法です。
卵管とは、精子と卵子が出会う(受精する)場所であるため、「精子と卵子にとって最も環境の良い場所」といえます。
つまり、培養液で受精卵を発育させる治療法と比べて、卵管内移植はより自然に近い形での妊娠を実現した高度生殖医療といえます。

卵管内移植は、受精後の培養方法によって次の3つに分かれます。

GIFT法:Gamete Intrafallopian Transfer

採取した卵を4~6時間培養後、体外受精または顕微授精を行い、ただちに卵管に移植します。
GIFT法は受精できたかが確認できないまま移植しますので、なるべく受精率を高くするために顕微授精を行います。

GIFT法

ZIFT法:Zygote Intrafallopian Transfer

採卵後1日培養してから卵管に移植します。
受精したことは確認できます。

EIFT法:Embryo Intrafallopian Transfer

受精が確認できて分割を始めた胚(初期胚)を卵管に移植します。

手技は3つとも腹腔鏡下で行うため、腹腔鏡検査と同様の処置(麻酔など)のもとで行います。
また、腹腔鏡下にて激しい卵管周囲癒着が認められ、卵管内移植は不可能だと判断されて中止になることがありますので、あらかじめご了承ください。

卵管内移植はどのような人に有効か

  • 卵管の通過が片側だけにでも認められている
  • 採卵時の子宮内膜の厚さが8mm以上
  • 37歳以上で採卵数が2~4個、体外受精に数回失敗している
  • 採卵数や受精卵数の数が少ない

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