逆行性射精
症状
射精時には閉じてあるはずの内尿道口が開いたままになってしまうため、精液が膀胱内に逆流してしまいます。
検査
射精後に排尿して、その尿中に精子が認められれば、逆行性射精の診断がつきます。
閉塞性無精子症とよく間違われがちですが、睾丸を触診した際に以下のような違いがありますので、両者の鑑別は可能です。
逆行性射精 | 閉塞性無精子症 | |
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睾丸の所見 | 正常 | サイズが一回り大きい |
精巣上体の腫大 | なし | あり |
原因
手術の後遺症による神経障害、糖尿病、もしくは高血圧の方が処方されるお薬の影響も考えられますが、実際はほとんどが原因不明です。
治療法
薬を1~2週間服用してから来院していただきます。
来院後、まず排尿し、膀胱内に培養液を入れます。
その後、マスターベーションをして、ただちに再度排尿します。
そして、尿中より動いている精子が採取できれば、治療可能となります。
もし採取した精子が動いていないとしても、HOST法で精子が生きていることを確認できれば問題ありません。
動かない精子には「死んでいるもの」と「動けないが生きているもの」の2種類があるので、HOST法で生きている精子を選別します。