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はじめに

 体外受精などの高度生殖医療へステップアップすることは、大きな勇気がいることと思います。人工授精までの治療に比べて、治療費や、治療経過においての女性の負担も、とても大きくなります。
 その上、試験管ベビーという過去のイメージから、心理的に抵抗を感じたり、まわりの理解が得られず、悩む方も多くおられると思います。
 しかし、高度生殖医療も、実際は、自然の営みの一部をお手伝いする医療でしかありません。治療過程は、自然妊娠と全く同じ経過をたどるのです。
 高度生殖医療では、卵子と精子の出会いが確実になるように、体の外で「お見合い」をセッティングします。そして、仲良くなって(受精・授精)、赤ちゃんの素となる受精卵ができる過程まで、実際に目で見て確認することができます。
 人工授精までの治療では、身体の中で卵子と精子が本当に出会えているのか、それすらわかりませんでした。しかし、高度生殖医療では、今までブラックボックスだったこの受精・授精、分割という妊娠の過程の一部を、一歩進んで確かめながら進め、より妊娠の可能性を高めることができます。
 異常児が生まれる・・などの、心無い風説もありますが、過去の統計から言っても、自然妊娠の場合とその確率は変わりません。
 年間1万人、100人に1人が高度生殖医療の助けをかりて生まれてくる現在、10組に1組という、子供のいない夫婦にとって、高度生殖医療は、大きな希望のひとつであるのはまちがいありません。

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生殖医療を考えなければいけないとき

 体外受精などの高度生殖医療へのステップアップを医師にすすめられ、大変なショックを覚える方も多いと思います。治療費も保険外で高額であり、卵子を体外に取り出すための採卵手術など、女性の負担がとても大きくなります。
 しかし、体外受精を試すことによって、受精しない、受精卵が分割しないといった、これまでの検査ではわからなかった新たな原因が見つかることもあります。例えば、両卵管閉塞の場合は、卵子と精子が出会うことが不可能なので、自然妊娠はできませんが、高度生殖医療ならば、妊娠の可能性がでてきます。ですから、「赤ちゃんがほしい」という目的からみれば、高度生殖医療は大きく前進できる治療なのです。
 下記のような場合には、高度生殖医療を考えたほうがいいでしょう。

  • 女性が40歳以上の場合
  • 人工授精を6回以上繰り返して、結果が出ていない場合
  • 女性の両卵管閉塞、または、卵管の周囲に癒着があり、卵子を卵管に取り込めないと予想される場合
  • 男性の精子の状態(運動率など)が悪く、人工授精で結果を出すことが難しい場合
  • 男性が無精子症で、精子細胞での治療になる場合
当院へ転院をご希望の方へ

 過去の治療暦を簡単に記したものをご用意ください。また、卵管造影の写真があれば、お持ち下さい。紹介状は、特に必要ではありませんが、お持ちの場合は、ご提出ください。
 当院にて、「初めて体外受精を希望される方」「自己注射を希望される方」は、説明にお時間がかかりますので、15時まで(木曜日は12時まで)に受付をお済ませいただきますようお願いいたします。なるべく患者様をお待たせしないよう、スタッフ一同つとめてまいりますので、ご協力をお願いいたします。[2008年7月5日更新]

遠距離通院をご希望の方へ

 当院では、遠距離通院の方が通いやすい体制を整えております。初診時に治療方針が決まりますと、地元病院にて排卵誘発やモニターを行い、その後、当院では採卵・戻しのみを行います。数日間の当院へのご来院で、治療を継続することができます。
 患者様おひとりおひとりのご都合に合わせて、時間外診療、採卵、戻しも行っておりますので、ご相談ください。また、特別料金にて宿泊できる施設も御紹介しております。
 詳細は、DataBook > 通院サポート > 遠距離通院 をご覧下さい。遠距離通院のコツ、滞在スケジュールの立て方、交通アクセス、宿泊施設などをご紹介しております。
 当院にて、「初めて体外受精を希望される方」「自己注射を希望される方」は、説明にお時間がかかりますので、15時まで(初診の場合、木曜日は12時まで)に受付をお済ませいただきますようお願いいたします。なるべく患者様をお待たせしないよう、スタッフ一同つとめてまいりますので、ご協力をお願いいたします。[2008年7月5日更新]

治療への疑問や不安を抱えている方へ

 当院の医師・スタッフが回答するWebサイトを運営しております。皆様から寄せられた質問に回答を添えて、毎月2回の頻度で更新をしております。お気軽にご利用ください。
    ABC不妊治療Q&A百科事典 http://www.funinqa.info/

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高度生殖医療(体外受精、顕微授精、ギフト・ジフト法)

 体外受精顕微授精ギフト・ジフト法、いずれの場合も、下の4つの過程が必要です。

  • 卵子をつくる(排卵誘発
  • 卵子を体外に採りだす(採卵
  • 卵子と精子の出会い(受精)
  • 受精卵を子宮に戻す(戻し

 それでは、それぞれ順番にみていきましょう。

卵子をつくる(排卵誘発

 排卵誘発に関しては、当院では、薬を使わない方法から注射を利用する方法など、10数種類の誘発方法の中から、ひとりひとりにあった方法を選ぶことができます。通常は、10個前後の卵子の採取を目標に、卵胞を育てていきます。
 女性は、生まれたときに、卵巣に数十万個の卵子を持っています。これらの卵子は、卵巣の中で少しずつ成長を開始し、生殖年齢に達すると、1ヶ月に1度、卵子を卵管に出し始めます(排卵)。
 排卵誘発で、1回に10個前後もの卵子を採ったら、あっという間に卵巣の中の卵子がなくなってしまうのでは?・・と不安に思われる方もおられることと思います。でも、ご安心下さい。自然の場合、卵巣の中の卵子は、複数個が眠りから目覚め成熟していきますが、排卵できるのは、その中の1個だけです。残りの排卵できなかった卵子は、退化して、身体に吸収されてしまいます。しかし、排卵できずに消えてしまう運命の他の卵子も、赤ちゃんになれる可能性を持ったきちんとした卵子なのです。ですから、妊娠のチャンスを多くするために、この消えていく運命にある卵子たちを、排卵誘発剤などのお薬で救い出してあげるのです。
 つまり、排卵誘発では、余計に卵子を採り出しているわけではなく、もともと複数個目覚めた卵子を成熟させているだけですから、卵子がなくなるなどの心配はしなくてもいいのです。
 高度生殖医療は、高額な治療です。複数の卵子を採卵できれば、より高い妊娠率を期待できます。そのためにも、良好な卵を複数個育てるための、適切な誘発方法を選ぶことが大切です。
+----- 排卵誘発剤の副作用について -----+
 排卵誘発剤を使用するとなると、卵巣が腫れる(卵巣過剰刺激症候群:OHSS)という副作用も心配になりますが、経膣超音波できちんとモニターをし、処置を行いますので、重篤な状態になることはまずありません。入院設備も整っております。OHSSは、妊娠すると悪化する場合がありますので、OHSSの可能性があるときは、受精卵を戻さずに凍結し、違う周期に戻す場合もあります。
 排卵誘発剤の副作用についての詳細はこちらをご覧下さい。

卵子を体外に採りだす(採卵

 採卵については、当院では、一番細い針を使い、麻酔をかけて行いますので、痛みの心配は、ほとんどありません。(採卵数が少ない場合、麻酔なしの採卵も行えます。)

卵子と精子の出会い(受精)

 高度生殖医療は、卵子と精子が確実に出会えるようにお見合いをセッティングして、実際に仲良くなれたことを目で確認できる医療です。お見合いがうまくいき、無事に受精(授精)が確認できたら、体の中に戻してあげます。体外受精、顕微授精、ギフト・ジフト法では、このお見合い方法や戻す場所が少しずつ違います。
体外受精(IVF)
 採卵して、身体の外に取り出した卵子に精子をかけ、受精させます。精子は、凍結・融解したもの、または、採卵日当日に採精いただいたもの(新鮮精子)と、どちらでもかまいません。受精を確認して、受精卵を子宮の中に戻します。
顕微授精(ICSI)
 精子(凍結・融解、新鮮精子)の中から元気のいいものを選び、採卵した卵子の中に細いチューブでいれて、授精させる方法です。
 卵子の外側が硬いなどの理由で、なかなか受精できない場合や、精子がわずかしか採れない場合に有効です。特に高齢女性の卵子の場合は、受精できないリスクを考え、行う場合があります。また、精子の状態が良くない場合にも(精子細胞など)この方法で、授精させます。
ギフト法(GIFT)・ジフト法(ZIFT)
 体外受精、または顕微授精の技術を用いて、受精卵を作り、より自然に近い妊娠状態を作れるように、卵管へ直接戻す方法です。
 ギフトは、通常卵子と精子を混ぜ合わせた状態で卵管に戻します。現在では、顕微授精を行って、受精の可能性を高くしてから戻す方法もとられることが多くなりました。ジフトは1日培養をして、受精を確認した後に戻します。
 腹腔鏡を使い、麻酔下での手術になりますので、ギフト・ジフトともに一泊入院が必要です。ギフトの場合は採卵当日、ジフトの場合は採卵翌日の手術となります。
 これらの方法が適応できるのは、複数個の良好な卵子がとれ、卵管の閉塞がなく、子宮内膜が良好な厚さ(8mm以上)になっている場合です。この方法での妊娠率は、体外受精、顕微授精より、より高くなっています。

*---*---*--- コラム ---*---*---*
人工授精、体外受精、顕微授精。同じ「じゅせい」でも漢字が違うのはなぜ?
「授精」という漢字には「手」がついていますね。この授精の漢字を使うのは、人工授精と顕微授精です。人工授精は、精子を子宮腔内へ直接注入します。顕微授精は、1つの卵子に1つの精子を注入します。文字とおり、「じゅせい」の時に、ほんの少しだけ手助けをしてあげているのです。それでは、体外受精は・・・?体外受精の場合には、卵子と精子を混ぜ合わせるだけなのです。「じゅせい」は卵子と精子の力にまかせます。だから「手」がつかないのですね。

受精卵を子宮に戻す(戻し

体外受精、顕微授精とも、採卵2日後(採卵日を0日として計算)に、子宮内膜の厚さなどを内診し、受精卵の状態とあわせて検討して、戻す方法を決めます。
2日目戻し
受精卵が2〜4分割以上になった2日目に子宮に戻す、一般的な方法です。
長期培養
内膜が薄い場合に、分割卵をより長く培養して子宮に戻す方法です。胚盤胞という着床寸前の状態にまで培養した場合、戻す日は、最長採卵6日後になります。
受精卵凍結
子宮内膜の状態を見て、排卵誘発などの影響を受けない、別周期に戻した方がいいと判断された場合、または仕事の都合などで、すぐに戻せない場合に行います。OHSSの場合も、凍結します。しかし、受精卵の状態によっては、凍結できない場合もあり、凍結・融解することによって、若干のダメージを受ける場合もあります。
凍結胚戻し
受精卵を凍結した場合、自然周期またはホルモン補充周期に、凍結受精卵を戻します。排卵を確認してから、受精卵の凍結時期に合わせた戻しを行います。

 中には、残念ながら、採卵できなかった、未成熟卵であった、受精できなかったなどの理由で、戻しができない場合もあります。大変つらい状況ですが、わたしたちの身体は毎日変化しています。卵子の状態は、治療毎に変化があるものです。再び「先」を見つめる元気を出していただけるよう、当院では、心のケアが必要な患者様を対象に「アロマテラピーハンドマッサージ(無料)」を行っております。担当看護師とお話しながら、リラックスして、少しでも治療のストレスを軽減するお手伝いができれば・・と願っております。

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難しいケース
重度の男性不妊

 精液中に精子が見つからなかった場合は、手術で、精巣上体および精巣内から、精子または精子細胞を探し、顕微授精で妊娠につなげることができます。
 当院の精子・精子細胞回収は、顕微鏡下に精巣を観察し、より高い確率で、精子または精子細胞を発見できる方法で行っております。他院で発見できなかった場合でも、見つけることができる場合がありますので、ご相談ください。
 精子採取の方法、妊娠率などの詳細はこちらをご参照ください。

脊髄損傷

 精子は、直腸内電気刺激(全身状態のチェックが必要ですので、脊損センターなどの専門施設でのみ可能です。御希望の方には、専門施設をご紹介いたします。)、または手術によって、精巣上体より採取することができます。採取した精子は凍結保存し、女性の治療サイクルに合わせて、融解して顕微授精を行います。
 当院は、バリアフリーになっております。お車で来院される場合は、本館1階に専用駐車場をご用意しております。事前にご連絡していただければ、駐車場をおとりしておきます。車椅子用トイレもありますので安心してご来院ください。困ったことやご不明な点がございましたら、お電話もしくは受付にお申し付け下さい。
 治療法の詳細はこちらをご参照ください。
 通院情報の詳細はこちらをご参照ください。
 治療経験者の方の体験談もご参考にどうぞ。

高齢女性

 女性の年齢が40歳以上の場合、妊娠率が大幅に下がってしまいます。主な原因は、卵子の老化と考えられます。
 女性は、出生時に、卵巣に数十万個の卵子を持っています。初潮が始まり、第2次性徴が出現し始める頃より、その卵子は順番に成熟を始めます。つまり、年齢を重ねるごとに、卵子もまた同じだけ歳をとっていくのです。
 当院では、加齢により硬くなった卵の殻(透明帯)を一部カットして孵化しやすくするAssisted Hatching (アシステッドハッチング)といった技術や、卵管内に移植するGIFT法やZIFT法など、高齢女性に有効な治療方法も行っております。幅広い排卵誘発法や補助技術を駆使し、おひとりおひとりの治療方法を一緒に考えて治療をしております。
 当院で、高度生殖医療をお受けになっている方の20〜30%は高齢女性で、妊娠・出産されている方も多数おられます。基礎体温が二相性となり、月経周期も規則正しいのであれば、高齢女性でもまだチャンスはあると思います。当院では、できる限りのご協力をいたしますので、ご相談下さい。

反復不成功例

 高度生殖医療を繰り返しても、なかなか妊娠できない方がいらっしゃいます。子宮内膜が薄い、良好な卵子が採れないなどが主な原因です。
 採卵周期に内膜が薄い場合には、2〜4細胞で戻さずに、より長く培養して、分割が進んだ状態で身体に戻す方法や、受精卵を凍結して違う周期に戻すなど、他の技術とも合わせて、より高い可能性を目指します。また、卵の質は排卵誘発法にも左右されますので、良好な卵子が採れない場合は、使用する薬剤の組み合わせを再検討します。誘発しても発育する卵胞数が少なく、採取された卵子の質が悪い場合には、どの方法を用いても成功率は低くなります。しかし、こういった場合でも、どちらかの卵管が貫通しており、子宮内膜が8mm以上あれば、GIFT法やZIFT法などで妊娠の可能性は十分にあります。
 当院では、排卵誘発法(10数種類の誘発方法の中から患者様に合う誘発法を選びます)や受精卵の培養の方法、戻し方など、患者様おひとりおひとりにあったオーダーメイドの治療をご提供できるよう、いろいろな治療方法をご用意して、より高い成功率を目指しております。

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不育症

 2回の流産が続くことを「反復流産」、3回以上を「習慣流産」といいますが、さらに子宮内胎児死亡や出産前後の死亡を含めて、「不育症」とも呼んでいます。
 多くの場合、2回目の流産の段階で原因を知り、治療することを希望して医療機関を受診されます。患者様の心情を思うと、臨床的には、不育症を例として対応せざるを得ません。不育症の原因は多岐にわたり、またたとえ様々な検査を行っても原因をつきとめることのできない場合が過半数を占めます。
 しかし流産は、必ずしも両親の側に原因があるとは限りません。かえって、大半の場合は、たまたま胎児側に異常があったための流産です(その過半数は、胎児の染色体異常といわれています)。健常な夫婦でも1回の妊娠で10%以上の流産の可能性があるといわれており、このような胎児の染色体異常による流産の場合は、次回の流産を防ぐための治療法は必要ありません。女性の側の年齢が、35歳、40歳と高くなるにつれて、流産率は上昇します。このような流産に対しては、特に治療方法はありません。流産予防の特殊な治療をしなくても、次回は元気な赤ちゃんを出産できるカップルは80%以上います。
 もちろんこのような「たまたまの流産」が繰り返して起こる場合もありますが、なかには、「特別な原因」があるために流産を起こしやすくなっていることがあります。しかしその原因は様々で、検査を行っても原因がつきとめられない場合も少なくありません。また毎回同じ原因で流産しているとも限りません。
 また、不育症の原因に対して適切に治療をしていたとしても、胎児の染色体異常のために、結果として流産を繰り返す場合もあります。過去の子宮外妊娠や胞状奇胎などの既往も含めた上で、患者様自身が「不育症」だと思っている場合もありますが、もちろん原因は異なるものであり、正しい認識が必要です。
 流産後の治療に関してですが、子宮内清掃をした場合もしない場合も、施術後2〜3ヶ月は治療をお休みし、基礎体温が規則正しく、二相性になったことを確認してから治療を再開しましょう。

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最新医療
着床前診断

 着床前診断の適応は、重篤な遺伝性疾患に限られ、我が国では、デュシェンヌ型筋ジストロフィーと筋強直性ジストロフィーのみが容認されてきました。染色体異常である均衡型転座が原因となる習慣流産は「重篤」という定義にあてはまらないと解釈され、長い間、適応外とされてきました。
 しかし、平成16年12月に、当院を含めて3施設において、染色体異常である均衡型転座に対する着床前診断の臨床応用が容認されました。
 当院では、現在までに8組のご夫婦が承認され、うち4組が妊娠しております。平成19年8月現在、3組のご夫婦は、妊娠27週(染色体検査:正常型)、妊娠25週(染色体検査:正常型)、妊娠10週(染色体検査はまだ行っておりません)と経過は順調です。
 1組は残念ながら流産という結果になりましたが、染色体検査は正常型であり、この流産は、染色体異常が原因ではないと考えられます。不妊治療をしているかどうかに関わらず、一般的な流産率は10〜15%であり、決して珍しいことではありません。大変残念な結果となりましたが、今回の流産は、自然淘汰と考えております。
 染色体異常の保因者である場合、着床前診断が必要かどうか、または治療を受けることが可能であるかどうかは、ご心配のことと思われます。
 着床前診断が容認されるには、まず、習慣性流産の原因が染色体異常にあることが確定されなければなりません。
 着床前診断の手順としては、担当医が必要と判断した後、日本人類遺伝学会の認定・指導医が独自にカウンセリングを行います。そこで、着床前診断が必要であると認められた場合、実施施設の倫理委員会の承認を得た後に、日本産科婦人科学会に申請を行います。そして、学会より症例毎に認定を受け、初めて治療を行うことが可能となります。容認を得られるまでに、最短でも3ヶ月はかかります。
 煩雑でかつ厳しいようですが、第三者がカウンセリングを行い、客観的に判断をするということは、正しく、安心して治療を行うための必要な工程であると考えております。
 当院では、これまでに9例の申請を行い、8例が容認されております。
 容認されなかった1例については、染色体異常は認められていたものの、生後死亡であったことが理由の1つとして挙げられます。学会が容認する条件としては、不均衡型相互転座の「流産」であることが挙げられております。しかしながら、不均衡相互転座の場合、そのほとんどは流産をしますが、死産、もしくは生後死亡するケースもあります。不均衡型の染色体異常を持っている胎児は、生まれても、ほとんどの場合、長くは生きることができません。ですから、このようなケースであっても、不均衡相互転座の場合には、着床前診断ができるように、当院では学会に申請を続けていく予定です。
 流産は、大変辛い経験であり、特に長く不妊治療をされて、ようやく妊娠されたご夫婦にしてみれば、天国から地獄につきおとされるようなお気持ちになるものと思います。当院では、辛い経験をされるご夫婦が1組でも少なくなるように、着床前診断に取り組んでいきたいと考えております。
 着床前診断についての詳しい説明はこちらをどうぞ。

XY精子選別

 血友病や筋ジストロフィーなどの伴性劣性遺伝は女児には発症しません。男児に発症する重篤な疾患です。このような場合にのみ、XY精子の選別がX連鎖性劣性遺伝の回避のために認められております。XY精子選別についての詳しい説明はこちらをどうぞ。

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参考資料

【 治療の流れ 】

妊娠の詳しい仕組み
チェッカーについて
参考資料

【 トピック 】

自身の卵子で45歳の女性 無事出産
高年齢の不妊症女性に対する新たな秘策
核置換法での受精卵 染色体はすべて正常
参考資料

【 女性不妊 】

卵管閉塞
卵管周囲癒着
参考資料

【 男性不妊 】

乏精子症
精子無力症
精子不動症
無精子症
逆行性射精
参考資料

【 トピック 】

体外受精 妊娠率2倍に!
ART治療を受けたことがある患者様に対するアンケート結果
参考資料

【 トピック 】

排卵誘発剤の使用は、乳癌の危険性を増やすものではない
多嚢胞性卵巣の患者様には、排卵誘発法としてGnRHアンタゴニストが効果的!
参考資料

【 治療の流れ 】

胚凍結
胚移植
参考資料

【 女性不妊 】

よい卵が採れない(卵の質が悪い)方へ
参考資料

【 治療の流れ 】

精子保存・凍結について
参考資料

【 男性不妊 】

乏精子症
精子無力症
精子不動症
無精子症
参考資料

【 女性不妊 】

卵管閉塞
参考資料

【 女性不妊 】

内膜が厚くならない方へ
着床率を上げるには
必ずできると言われたのにできない方へ
参考資料

【 トピック 】

妊娠判定時の血中HCG測定
移植後のホルモン検査
参考資料

【 トピック 】

男性不妊治療 未成熟精子 出生児に影響なし
男性不妊治療 未成熟精子で5人誕生
精子細胞での治療 妊娠率向上
精子細胞での治療 妊娠率向上(続編)
参考資料

【 男性不妊 】

脊髄損傷

【 治療の流れ 】

精子保存・凍結
参考資料

【 女性不妊 】

よい卵が採れない(卵の質が悪い)方へ
参考資料

【 トピック 】

自身の卵子で45歳の女性 無事出産
新しい試み -卵子内にミトコンドリア注入-
高年齢の不妊症女性に対する新たな秘策
核置換法での受精卵 染色体はすべて正常
参考資料

【 トピック 】

体外受精 妊娠率2倍に!

【 女性不妊 】

必ずできると言われたのにできない方へ
参考資料

【 トピック 】

習慣流産の着床前診断 容認
「習慣流産」の重篤性を判定
習慣流産の着床前診断承認
着床前診断に関する臨床研究施設認可証
習慣性流産 受精卵診断で妊娠
着床前診断 学会承認後、初の妊娠
HCGおよびGnRHアゴニストと妊娠継続の関係
参考資料

【 女性不妊 】

不育症の原因
流産後の胎児の検査
夫リンパ球免疫療法
参考資料

【 高度医療 】

着床前診断
参考資料

【 トピック 】

習慣流産の着床前診断承認
着床前診断に関する臨床研究施設認可証
習慣性流産 受精卵診断で妊娠
着床前診断 学会承認後、初の妊娠
参考資料

【 高度医療 】

XY精子選別