不妊症の治療方法

卵細胞質提供(研究段階)

卵細胞質置換とは、老化卵子の核を若い卵子の細胞質内に移植する治療法です。
別の人の卵子を用いる卵子提供とは違い、卵子の核は自分のものであるためDNAの98%は自分に由来します。

卵細胞質置換
卵細胞質置換により妊娠率・出産率が高くなることは動物実験で証明されています。
当院でも日本産科婦人科学会の承認のもとに基礎実験を行い、胚発生率が明らかに高くなることが認められ、この実験結果を2009年に論文発表しました。
臨床応用に踏み出せない問題として、二種類のDNA(若い卵子と老化卵子)が交わることに対するリスクの検証が不十分なことが挙げられます。
ただ、イギリスでは、重篤なミトコンドリア病患者に対する卵細胞質置換の臨床応用が認められていますので、近々イギリスから成功例が報告されると思われます。
私たちはこの臨床結果を検討材料として用いたいと考えております。

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